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きのこ面白情報

【きのこ面白情報】とよ田キノ子さんコラムVol.33 キノコナイト Vol.5 レポート

こんにちは。
とよ田キノ子です。

去る11月23日、菌に感謝する“菌”労感謝の日に
きのこに関するトークイベント「キノコナイト Vol.5」を開催しました。
今回も、お台場・東京カルチャーカルチャーに100名を超えるきのこファンが集結!
おいしいきのこ料理をいただきつつ、きのこトークに耳を傾け、
秋の夜長を、五感をフルに使ってきのこを楽しみました。

まずは、キノコナイト限定の特別メニューから。
もはや定番となった、カラフルなブナピーやエリンギが入ったインパクトのあるオリジナルドリンクや、
ホクトさんのきのこがたっぷり入った、3種のきのこのクリームペンネなど、
キノコナイトでしか食べられないきのこメニュー9種が登場しました。

回を追うごとにディープになっていると言われるこのイベント、
今回は3部構成となり、さらに濃い内容となりました。
第1部の出演者は、きのこ文学研究家・飯沢耕太郎さん、
きのこストラップのガチャガチャでお馴染みの奇譚クラブ・佐藤純也さん、
テレビや新聞で話題の「きのこ盆栽」作者・渋谷卓人さん、
きのこ問屋・株式会社バイオコスモの露木啓さん、
そして、とよ田キノ子。

渋谷卓人さんの「きのこ盆栽」制作の裏話から始まり、
(会場では実物のきのこ盆栽12点を展示し、ご来場の皆様には間近で鑑賞していただきました。)
奇譚クラブ・佐藤さんには、現在制作中という光るきのこシリーズと、きのことアマガエルシリーズという
2作品のデコマスター(彩色見本)をご紹介いただきました。
株式会社バイオコスモ・露木さんは、きのこ問屋ということを活かして「究極のきのこ汁」を企画、
ウェブサイト上で開発レポートを公開しながら、キノコナイト当日に限定メニューとして提供されました。
第1部ラストは、私、とよ田キノ子のプレゼン「きのこ×漫画」について。
古い作品から最新の作品まで、きのこが登場する特徴的な漫画をご紹介しました。

第2部は、しっとりときのこ文学の世界へ。
今回は、泉鏡花『茸の舞姫』とルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の2作品を取り上げ、
きのこ文学研究家・飯沢耕太郎さんの解説と、声優・池澤春菜さんによる朗読を。
朗読中は会場のスクリーンに、漫画家・稲荷家房之介先生に描き下ろししていただいたイラストを映し出し、
美しい朗読とイラストで幻想的な空間となりました。
今回のこだわりとしては、原文の雰囲気をそのまま味わっていただきたいということもあり、
『茸の舞姫』では鏡花の耽美的な独特の文体で、『不思議の国のアリス』は英語で楽しんでいただきました。

第3部は、真打ちともいうべき、糞土師(ふんどし)の伊沢正名さんが登場。
そして、当日会場にお越しくださっていた菌類研究者・白水貴さんにも急遽(!)壇上でのトークに参加していただきました。
伊沢さんは自然保護活動から自然写真家を経て、現在は屋外で排泄をして自然に返す活動をされています。
きのこと何の関係が?と思われる方も多かったと思いますが、
生態系の循環の中では、きのこを始めとする菌類などが排泄物を分解し、次の命へとつなげています。
排泄物が他の生物にとってどれほど重要なものかを知ったとき、「きのこに負けた」と思ったそうです。
これまでに、きのこ・変形菌やコケ、いわゆる隠花植物を中心に撮影されてきた伊沢さん。
それらの美麗な写真の裏側には、きのこへの尊敬が込められていたのですね。

食、アート、漫画、文学、最後は哲学に至るまで、きのこを楽しみ尽くした3時間半!
きのこ好きな方も、きのこ初心者の方も、まさに “お腹いっぱい” になっていただけたのではないかと感じています。
少しでも新しい発見や驚きを持ち帰っていただき、少しでも(もしくは、更に)きのこに興味をもって貰えたら、うれしいです。
また、このキノコナイトも5回目を迎え、きのこ好きな人たちのお祭りでもあり、交流の場となってきました。
今ではネットを通じて同じ趣味の人とやり取りをすることも容易になってきましたが、
やはり場と時間、話題を直に共有することはかけがえのない喜びです。
菌友の輪が広がっていくひとつのキッカケとして、そういう場をつくることができたと実感でき、本当にうれしく思います。
キノコナイトは今後も続けていきたいと考えていますので、ぜひ足をお運びください。
皆さまと、きのこのあるところでお会いできるのを楽しみにしております。

■キノコナイト Vol.5
2014年11月23日(日祝) at 東京カルチャーカルチャー
[出演]
飯沢 耕太郎(きのこ文学研究家、写真評論家)
池澤 春菜(声優、エッセイスト)
佐藤 純也(奇譚クラブ ネイチャーテクニカラー編集長)
渋谷 卓人(きのこ盆栽作家)
露木 啓(株式会社バイオコスモ)
伊沢 正名(糞土師、糞土研究会代表)
白水 貴(菌類研究者)
とよ田 キノ子(きのこ愛好家、ウェブデザイナー)
進行:宮尾 亘(東京カルチャーカルチャー)
[協賛] ホクト株式会社、株式会社奇譚クラブ、株式会社バイオコスモ、もっときのこを食べようプロジェクト
[撮影] 三芳哲也、三芳泉、大島だみあん
[SpecialThanks] 稲荷家房之介、北村宏子、佐竹春香、株式会社フランス書院(プランタン出版)

とよ田キノ子
ウェブデザイナー、きのこ愛好家。
2007年に“きのこ病”を発症し、以後「とよ田キノ子」名義で活動を開始。
きのこグッズコレクションの展示や、きのこをモチーフにしたイラスト作品展、きのこイベントなどを開催。
著書『きのこ旅』(グラフィック社)、『乙女の玉手箱シリーズ きのこ』(グラフィック社)監修。
日々、きのこの魅力を伝える“胞子活動”を行っている。
信州きのこの会 会員。

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