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トレンドコラム
Vol4

オリンピアンが教えてくれた 「頑張らないで頑張る」方法

元オリンピック競泳選手・伊藤華英さんへのインタビュー第2回は、「生活習慣」をテーマにお話をうかがいました。今週の「きのこで菌活。」では、夏バテ対策に、今すぐ実践できるきのこでを生活に取り入れた食事改善のポイントをお伝えしていますが、オリンピアンが語る“続けるコツ”とは、一体どんなものなのでしょうか? さらに、現在はスポーツの振興に取り組んでいる伊藤さんに、スポーツの魅力についても教えていただきました。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

伊藤華英

伊藤華英 (Hanae Ito)

ベビースイミングから水泳を始め、2000年日本選手権に15歳で初出場。高校時代から競泳選手として注目を集め、100m、200m背泳ぎで日本新記録を打ち立てるなど活躍。2008年には日本代表選手として北京オリンピックに出場、100m背泳ぎで8位に入賞。怪我により自由形に転向してからも世界選手権・アジア大会での数々のメダル獲得を経て、2012年ロンドンオリンピック自由形の代表選手となる。現役引退後は、ピラティス講師の資格取得と共に、水泳とピラティスの素晴らしさを伝えるのと同時に、スポーツの発展、価値向上のために活動中。

 

何事も決めすぎず「気分よくいる」ことが大切

伊藤さん

伊藤さんは現在でも、忙しい合間を縫って週に3、4回はジムに通っているそうです。ジムワークは1回につき1時間程度、もちろんプールで泳ぐことも。ただし、現役時代とは運動への取り組み方は異なると言います。

「オリンピックをめざしてトレーニングを積んでいた頃は、5000m、6000m、8000mっていう距離をとことん泳いでいました。でも、今は1000mくらい。それくらいで止めておいたほうが心地いい疲れがあって、気分がいいんです。今は筋肉を増やすとかパフォーマンスを上げる必要はないので、あくまで気分転換のための運動として。あとはよく歩いていますね。駅2つ分くらい、だいたい1万から1万5千歩。東京は狭いですから(笑)」

伊藤さんがよく歩く理由のひとつは、さまざまな活動をする中で、じっくり考える時間がほしいから。講演をすることもあればコラム記事を頼まれることもあり、現在は博士課程の論文の執筆もあるそうで、歩いて考えることで頭の中が整理されていくのだそうです。

「今は同時にいろいろなことを進めないといけなくて、一つひとつに突き詰めてフォーカスしてしまうと身が持ちませんから。あまり決めすぎず、余裕をもたせています。運動に対しても同じで、鍛えるというよりも、身体を整えるという感覚。現役の頃のように突き詰めすぎないように気をつけています」

  

伊藤さん

  

自分自身のことについてはもちろん、指導者として水泳やピラティスを教えるときにも、まずは「気分よく」いられることを重視しているそうです。その根底にあるのは、スポーツ人口の裾野を広げていきたいという想いです。

「私の指導者としての課題は『頑張らないで頑張らせる』ということ。スポーツを習う目的にもよりますけど、少なくとも精神的につらくなるような教え方はしないようにしているんです。『今まで体力がないって怒られていたけど、華英先生のレッスンは泳ぐのが楽しい!』って言う子もいます。まずスポーツの楽しさ、気持ちよさを感じてもらうことが、続けていくためには大切だなって思いますね」

また、現役時代の生活を通して努力の大切さを学んだという伊藤さんが教えてくれたのは、一つひとつを積み重ねていくことで成果が得られるということ。その中でも、いつでも「強く」あるために、体重のコントロールは現役時代には欠かせない習慣の一つでした。増量のためには、チョコレートやパンを多く取ったり、減量の際には、先に野菜を食べる「フランス料理方式」の食事を意識したり、努力の耐えない毎日だったと言います。

目標達成には『なんとなく』ということはありえないんです。『死ぬほど頑張った』って自分でも思うくらい、やりきったと思っています。その過程でいろんなことを言われたり、予想外のことも起こりますが、アスリートには目標にフォーカスする力があると思うんです。決めたことは必ずやる、継続する。そうやって自分が研ぎすまされていくんですよね。努力を重ね、頑張ったことは報われるという実体験を通して、次も頑張ってみよう! と考えられるようになったんです。引退した今でも、目標に向かってプランを立てることや、続けることの大切さは染み付いています。でも実は、スケジュールの中に『ぜんぶ忘れてもいい日』も設けるんです。仕事が人生のすべてじゃないと思って、その日だけは頭を空っぽにする。何事もメリハリがあるから努力できるんですね」

  

働き盛りの世代こそ、スポーツを!

  

伊藤さん

  

30代・40代は『生活に追われる歳』といわれていて、運動実施率は男女ともに低いんです。実際に、私が教えている人たちもみんな忙しそうだし、疲れているなという印象があります。だからこそ、この年代の人たちには運動が必要なんです。もうすぐリオオリンピックが開幕しますが、テレビで観戦するのはもちろん、ぜひ実際にやってみてほしいですね。身体を動かすって、最高に気持ちいいですよ!

スポーツをすることの魅力について聞いてみると、伊藤さんからこんな答えが。運動をすることは「RENEW」、新しく生まれ変わるということ。「疲れることをする」のではなく「リフレッシュする」のだということが、伊藤さんの考え方です。

気持ちが落ち着かなかったりするときは、身体を動かすことで気分が晴れやかになります。もちろんホルモンバランスが乱れているという場合もあるけれど、心と身体は密接につながっていますから。ウォーキングなどの有酸素運動をすることで脳機能が向上するとも言われています。野球やサッカーなど、いわゆるゲームスポーツだけが運動ではありません。深呼吸をするだけでもいい、まずちょっと身体を動かしてみると、心が整うと思います」

さらに、スポーツの効果の具体例として水泳について聞いてみると、「負担が少ないので、赤ちゃんから高齢者まで誰にでもおすすめです」と、その魅力を教えてくれました。

プールで歩くだけでもいいんです。全身運動になるのはもちろん、水圧があるのでむくみがとれますし、リンパの流れもよくなります。体温が下がるので、今の時期は、熱中症や夏バテの予防にも効果的ですね。それに、水には癒しの効果があると言われているんです。そう言うとスピリチュアルな感じがしますけど(笑)、単純に気分の話。水で身体を流すと、すっきりした感じがするでしょう?」

泳げないから行きたくない、体型が気になるから水着になりたくないという人には、「自分の健康のためには人目を気にしないで(笑)」とアドバイス。水泳に限らず、スポーツをすることで、食事がよりおいしくなったり、新陳代謝がよくなって美容にいい影響があったりと、嬉しい効果がたくさん。身体の健康のためには、食生活を整えること、そして運動の習慣を取り入れることが大切なんですね。最後に、きのこについても聞いてみました。

「きのこは大好きですよ。ブナシメジも好きだし、マイタケも好きだし……。そうそう、小さい頃はよくシイタケ狩りに行っていたんです。多忙なので普段は外食が多いですが、自宅で料理をするときは、献立の中心はやっぱりきのこや野菜ですね」

 
 

【今週更新!きのこで菌活。】

頑張らないで頑張ることが大切。今週は、”きのこで菌活を取り入れながら、よく噛んで食べる習慣づくり”など、ちょっとの努力でできる夏バテ対策を総まとめ!
 
今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎

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