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トレンドコラム
Vol2

一汁三菜、菌活食材、多品目で低カロリー。日本食のヘルシーさの秘密とは?

世界的に話題の「日本食」をテーマに、老舗料亭「菊乃井」3代目主人・村田吉弘さんにお話をうかがう今月のトレンドコラム。第2回目は、日本食の魅力の中でも特に注目したい「ヘルシーさ」についてです。今週の「きのこで菌活。」コラムでは、アルコールケアとダイエットの手助けをするきのこの魅力についてお届けしていますが、トレンドコラムでは日本食のヘルシーさにも注目しました。ミランダ・カーにしろマドンナにしろ、日本食が世界で好まれている大きな理由は、おいしくて、しかも健康にいいから。日本料理を特徴づけるもののひとつ菌のチカラを使った食品のお話を中心に、その理由をひも解きます。

 

—————— 教えてくれたひと ——————

村田 吉弘さん

村田 吉弘 (Yoshihiro Murata)

1951年、京都・祇園の老舗料亭「菊乃井」の長男として生まれる。大学在学中にフランス料理修行のため渡仏したのち、日本料理の道を選び帰国。大学卒業後、名古屋の料亭で修行し、76年に「菊乃井木屋町店」を開店。93年より3代目菊乃井主人となり、これまでにない柔軟な発想の料理を提唱、日本料理の真価を世界に伝える活動にも尽力する。http://kikunoi.jp/kikunoiweb/top

 

日本の食文化の基礎を生み出したのは「菌」!?

 
「日本食が発展したのは、土着の『麹菌』があったから。そいつらが頑張って発酵させよったから、今の日本料理があるわけです」
 

村田 吉弘さん

 
菌そのものであるきのこを食べる「きのこで菌活」や、発酵食品をとおして身体に良い菌を取り入れることが健康にいい影響を与えることは、ご存じのとおりです。他にも、納豆、味噌、ぬか漬けなどなど、日本食には菌のチカラを使った食品がたくさん。その豊富さは、世界一と言ってもいいほど。
 
「日本は山紫水明の国で、北海道から沖縄まで、飲用に適した水が豊富に出ています。そんな国は世界でも珍しい。その水で稲が米をなします。その米を水で焚いて飯にする。米に麹菌をつけて麹をつくり、米を蒸かして麹菌で酒をつくる。酒が進むと酢になるわけや。麹菌と豆や麦を熟成させると味噌ができ、味噌に塩水を入れて絞ったら醤油になる。みりんも、蒸かしたもち米と麹菌でできてる。調味料のほとんどが麹菌からできているということは、日本の食べ物のすべからくは麹菌が仲介しているということです」
 

村田 吉弘さん

 
さらに、乳酸菌を利用して漬け物をつくり、納豆菌を利用して納豆をつくり、菌そのものであるきのこを食べ……。菌は、食材の栄養価を高め、吸収しやすい形にして、腸内バランスを整えてくれる優れた存在
 
「西洋人は牛乳やブドウを発酵させてバターやワインをつくり出しました。日本にあったのは米やね。米は、あれだけのカロリーがあって人を養うことができて、しかも毎年連作できる。こんなに便利な食い物はなかなかないんです。それを麹菌を使って発酵させ、優れた調味料や食品を生み出したわけです」
 
やはり、菌が持つ力、そしてその菌を活かした食品を生み出した日本人の知恵と努力は素晴らしいものがありますね。
 

土地に根ざしたヘルシーな食習慣を、子どもたちに残したい

 
日本食が世界的に注目を集めている理由のひとつに、低カロリーであることが挙げられます。先週、世界の料理は油脂を中心に構成されていると村田さんが教えてくれましたが、油脂は1ccで9kcal。その点、日本食の基本である出汁はカロリーが非常に低いのが特徴です。
 

村田 吉弘さん

 
「たとえば懐石料理1コースで平均65品目として、その総カロリーは1000kcalくらい。これ、カルボナーラ1皿と同じくらいなんですよ。65品目もの食材をバランスよく摂れて、これだけ低カロリーで済むというのは、世界的に見ると驚異的なんですよね。よく『減量してる』って言ってサラダ食べますやろ。そのサラダに、健康にいいからってオリーブオイルをかける。たしかにオリーブオイルは身体にいいけど、大さじ2杯もかけたら200kcal以上、ごはん食べとけって話になる(笑)」
 
もうひとつ、日本食がヘルシーな理由として挙げられるのが「栄養バランスの良さ」。このことは、和食が文化遺産に登録される際にも評価されたポイントだそうです。
 
「1975年に、アメリカでは肥満が社会問題化しとったんです。その解決のために、政府が世界中の食べ物を調査してまとめた『マクガバン・レポート』というものがあるんですが、そこで日本食の栄養バランスが理想的だと紹介されました。炭水化物とタンパク質と脂質、そのバランスが非常によかった。ただ、それは20年前の話で、現在の日本人の食生活は、米の消費も減っていて、肉の消費は5倍にもなっていますね」
 
 
菌のチカラを利用した食品が豊富で低カロリー、さらに多品目を食べられて栄養バランスも抜群。日本食には、健康にいいとされるたくさんの理由があります。その根本を守るため、村田さんは学校給食の改善にも注力。京都市で和食給食にするよう働きかけ、小学校に足を運んで実際に味をみたりもするそうです。
 

村田 吉弘さん

 
「京都の給食では、一汁三菜、出汁も昆布とカツオから引いてます。給食が特に優れていると思ったのは、小浜市やね。近隣の農家が自分らの子どものために、自分とこではつくってへんものも仕入れて、毎日素材を運んどるわけです。おばちゃんらが毎日皮をむいて子どもたちに食べさせて」
 
土地のものをその素材に適した方法で調理して、健康にもいい。こんなすてきな食文化を見つめ直し、ぜひ日々の生活に取り入れたいですね! 
 
 
【次週は、和食器など、日本食の文化的側面に注目。村田さんが和の食卓のつくり方も教えてくれました!】

 

【今週更新!きのこで菌活。】

ヘルシーな日本食で叶えたい、スリムな身体と毎日の健康。菌そのものだけを食べる唯一の食材であるきのこで菌活の習慣化は、正月太りの解消や二日酔いケアにも効果的なんです!

今週の「きのこで菌活。」を読む ▶︎